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slip into chaos - 日々録(2001年10月)

2001年10月8日(月曜日)

米英がアフガニスタンに空爆を開始。

こんな夜は恋人と一緒に眠りたい。

2001年10月14日(日曜日)

MTVでBackstreet Boysの特集を見る。

この人たちについては「女の子向けのアイドルグループ」という認識しかなかったが、ちょっと前に来日した時にアカペラで歌ったのを聞いて、凄いな、と思っていた。その後、viewsicの番組で日本のファンがアメリカでのコンサートをレポートしていたのを偶然見て、その興奮ぶりもさることながら番組のパーソナリティの中村道生さんがファンの純粋さに打たれて涙していた姿が印象的で、BSB侮り難し、と思っていたのだった。

そんな彼らがワールドツアーの一環として来月初めて日本でコンサートを行う。それに合わせたMTVの特番だったのだが、これが凄かった。

専用機に乗り込み100時間で6大陸を移動するという大変なキャンペーン。

四六時中カメラが密着しさすがに疲れた表情も見せるが、印象に残るのはとことん真面目に自分たちの活動とファンを大事にする姿勢。行く先々で待ち構える熱狂的なファン達に、ひとりひとりサインに応じるばかりか出来うる限りハグして精一杯応えている。

休む暇もないよと言いつつも、自分達が真剣に作ったアルバムだからこそプロモーションが大事なのだと語る姿はまさにプロ。アメリカのショービジネス界で活動を続け世界的な人気を得た自信と、支えてくれたファンへの感謝の気持ちがストレートに伝わってきて気持ちがいい。

プロモーションを終えてニューヨークに戻ってきた彼等が寒い野外で歌ってみせた、その歌声の素晴らしかったこと。

こういう音楽もいいな、と素直に思えた。

2001年10月23日(火曜日)

David Sylvian Everything and Nothing Tour 01 in 中野サンプラザ

前日の冷たい雨とは打って変わって穏やかな陽気に包まれた東京。雨の方がしっくり来るかもね、なんて事を思いながら会場に向かいました。

座席に着いてみると周りがえらく静か。BGMがひそやかに流れる中、何とも言えない緊張感がひたひたと迫ってくるような。客層は割とばらばらで、会社帰り風の人もあればパンクス風の人もあり。男女比も大差ない感じ。

JAPAN時代はクセのあるボーカルだなあとしか感じていなかったのですが、初めて生で聞くDavid Sylvianの声は深く、静かに何かを赦すような響き。穏やかなだけでなく起伏に富んでいて、包み込まれるようでいて肩を叩かれるようでもいて。彼自身の曲もさることながら、教授の曲(Zero Landmine、Forbidden Colours)も見事に溶け込んでいて、それは彼の物事全てに対する真摯な姿勢の表れなのかと感じました。自分に対して厳しくなければ表現し得ない特別な、並大抵の事では手の届かない世界。また、歌われる言葉の美しいこと、こんなに綺麗な英語を聞いたのは初めてかも知れない、そう思うほど、とても丁寧で心地よく体の中に染みてくる歌。

メンバー紹介の時に、"my brother,"と言ってSteve Jansenを紹介していたのが何だか嬉しかった。Steveのドラムはなんとも力強く頼もしく、他のメンバーもとても丁寧で個性的でいい感じの緊張感のある演奏でした。

音を聞きながら感じた事は、アンビエントな感じの曲も彼らしいけれども、根本はやはりポップなのだなという事。

会場限定販売というCD付きブックレットには彼の肉声(ファンからの質問を読み、それに答えている感じ)がたっぷり収められていますが、いかんせん英語なので細かい内容はわからず。でも、ゆったりとした丁寧な口調で語るその声に触れるだけでも、とても大切な宝石を手にしたような、不思議に満たされる感じがします。

ブックレットの最後にはワールドツアーのスケジュールが書かれていますが、これが全て延期になり、今日ようやく出会えた事を思うと、何かを祈らずにはいられない、そんな気持ちになります。

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