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slip into chaos - 日々録(2010年10月15日)

BUCK-TICK TOUR 2010 go on the “RAZZLE DAZZLE” さいたま市文化センター

朝から緊張しまくりで仕事中平静を装ってはいるもの頭の中ではラズったりダズったりそりゃもう大騒ぎ、気づけば手が震えていたりと完全に変な人状態。パソコンの時計が18:00になったのを確認してそそくさと仕舞い仕度をし「ここどうでしたっけ」などと話しかけてくる人に対して「あーどーでしたっけねー」と生返事を返しすちゃらかと退散。走って駅に行き乗り継ぎ乗り継ぎしてやってきました初めての南浦和。なんか駅前が思ったよりひっそり。でもホール方面に向かうそれっぽい人達がわんさかいるので安心だ。時間を気にしつつすたこら歩いてたら前方から何やら怪しげな音楽が…これが例のアレか。トラック正面の上の方にはジャケットに使われてる色付きのBUCK-TICKロゴ、側面にはででーんとメンバーの写真。光ってる。なんだろう、この物凄く気恥ずかしい感じ。聞くところによると昼間っからじゃんじゃか音出して走ってたそうで。南浦和のみなさんすみません、見た目こんなですけど悪い人達じゃないんですー。後ろのところはジャケットのあの絵柄そのまんま、おっぱいを見送りながら「ねぷたみたいだなあ」と思ったり。

ホールに着いてみると隣は図書館。あらー。すみません、これからこっちのホールでいかがわしいな演し物やりますー。開演時間までにちょっぴり余裕があったのでやれやれとひと息ついてると次々に声をかけられプチ同窓会状態。あー帰ってきたんだわー。初日のこの感じ嬉しい。プレゼント置き場に人がいないのを見計らってさっと近づいたらどこからともなく係の人がやってきてびくっとなってしまった。不審者じゃないかこれじゃ。どうぞよろしくお願いします。なんだかんだ言いつつプレゼント用意してくるあたりが痛いなと自分でも思うんだが、相手が誰だろうと思いついたその時が贈り時なのでオイラにロックオンされた人は観念するしかないのだ。メンバーさんの場合は反応がわからないのが残念だけれど。閑話休題。

3階に向かうとそこは天井というよりアンドロメダ…こんなにステージが遠いとは…予想以上の遠さにしばし呆然となる。でも前方に小学1年くらいのおめかしした女の子を見つけてちょっと和む。お母さんがオペラグラス完備の臨戦態勢で、無理矢理付き合わされてんのかなあと思ったが娘ちゃんも自分のオペラグラス持ってた。やる気マンマンか。ステージには紗幕がかかっております。BGMはライトな感じのミュージック。開演は結構押した、30分はなかったと思うけど。

客電が落ちてから微妙な間。と、パワーアップしたRAZZLE DAZZLE FRAGILEをバックに幕上に白いもやもやが。ん? ゆらゆらっと揺れて、ぺたっと貼りついたみたいに落ち着いた。なんだあれ、と思う間もなくまた別のところにもやもや、ゆらゆら、ぺたっ。それがあちこちで連鎖反応的に起きていって、気づくと幕の上には絵が描かれつつある…ジャケットの宇野亜喜良さんのイラストだわ…やだこれなにこれ面白い。でんでけと鳴り響くFRAGILEと相まってなんだか無闇に気持ちが盛り上がって参ります。やがて黒い幕上に白い線で絵が出来上がるとぱっと白黒反転。ふぉー。客席は盛り上がりマックス。んで、もうあんまり覚えてないんですが幕の向こうにメンバーが出てきてるのが見えてて途中からわーわー言ってた気がする。あっちゃんは下手からじゃなくステージ奥から出てきてた。

1曲目、幕が上がってRAZZLE DAZZLE。ふーむ…そうくるのですね。座席位置のせいなのか音量がやけに小さい。あっちゃんのボーカルだけ手元に聞こえる、ちょっと変な感じ。嬉しいけど。

それであっちゃんがねー。魔界の公爵様が人間界に降りてきてちょっといい男に化けて怪しいクラブのオーナーやってるんだけど戯れに仲間を引き連れて店のステージで歌ってるみたいな。黒いロングコートに白いドレスシャツ、黒いベスト。コートの裾がたっぷりひらひらしててばっさばっさと嬉しそう。髪は短めに切ってパーマはなしのびっちり七三分け、遠目からだとTOKIOの長瀬っぽい。うっふーかっこいい。メイクはあんまり濃くないような印象だったけどアンドロメダの言う事だからアテになりません。今井さんは多分ジャケットの時みたいな頭で上はよくわかんない服、下は股のところがびろーんと伸びたズボン(ファッション用語がわかりません)、白っぽい色でキラキラしてた。しでしこさんもなんか変わった服だった、上は茶色とか黒とか混ざっててストレートなシルエットじゃないんだよな、アシンメトリーなのかスカーフでもついてたのか。尻尾つけたら似合うのにと思った。アニイはいつも以上にトサカが立派に見えました、ちょっとミリタリーっぽいかっちりした衣装、グレーっぽい地に黒いベルトのコントラストがはっきり。ユータは覚えてませんすみません。

5人それぞれ立ち位置の所が軽くお立ち台みたいになっててタイルを敷いたような黄色と紫の模様、円じゃなくて八角形?で直径は2メートルないくらいかな。

あっちゃん正面にはモニターがなくて両脇にひとつずつ、なので頭から爪先まで全身よおく見えるんですが、足がほっっっっっそい。ぴったりした黒いボトムが黄色と紫の地に浮かび上がって余計にそう見えるのかも知れないけどとにかくもんのすごく細い。だいじょぶかこれ。生まれたての仔馬か。でもこの足がよく動くんだわ、公爵様の華麗なステップをご覧あれ。がに股が強調されるのはご愛嬌だけどそれをカバーしてあまりある今夜のかっこよさは異常。あ、腰のところにスカートみたいなぴらぴらもついてました。なんかずっとこのぴらぴらが気になってか曲が終わるごとにごそごそやってたらしいです。

ステージ、気づけば紙芝居みたいになってるのね、前方にアーチ状の枠がついてて電飾びかびか。バックのスクリーンと一緒にいろんな色が流れます。お祭り騒ぎだなあ。

トゥナイトゥナーイの後はまさかのPIXY。えええええ。なんでここに。どうして素直にデッドヒート持ってこないの。でもなー、前回のツアーもそうだったよなー、初っ端のセットリスト微妙だったんだよなー、アンコールまで含めた大がかりな構成になっててなー。と、果して今回もその通りだったわけですが。

次にきたのがこれまたまさかのMY FUNNY VALENTINE。えええええ。アルバムツアーなのにこんな前の方に旧曲入れるの。しかもこれ結構しょっちゅうやってないか。極東のツアーの時は完全にお楽しみタイムになってたことを思い出すので武道館なんかで聞いても笑ってしまうんですが。あっちゃんもう忘れてんのかなあれ。演奏は普通。

この辺りで多分最初のMC、ようこそーとか楽しんでってーとかいつもと同じなんだけど妙にあっちゃんが余裕の雰囲気。歌っていてもそうなんだよなあ、なんか余裕。ステップも軽やかだし。タンバリン捌きもお手のものだし。2列目の人情報によると、タンバリン叩いてる時すっごく得意気な表情だったそうで。何が起きたのあっちゃん。

そこから先はもう記憶ないんだけど2度目のMCの時かな、みんな楽しんでますか的なことを言って、3階の人〜って煽ってくれたのね。それから2階の人〜、もちろん1階も〜って。こうやって3階からかまってくれるところがあっちゃんだなあありがたいなあ嬉しいなあ。初めての人いるかな、とかも言ってたような気が。

演奏は総じてまともであんまり印象にのこるようなことはなし。あ、あっちゃんがコート脱いで後ろ向いたら黒いベストの背中んとこになんか赤いものが見えてすわロンギヌス試写会の再来かと思いましたが2列目の人情報によると薔薇の中心にドクロだったそうです。まだましな方か。でもそれなくていいのよあっちゃん。むしろあってはいけないの。でもこういう指定されちゃったらその通りに作らざるを得ないんだろうか。八木さーん…。

あっちゃんの当て振り大会は意外なところで開催された、錯乱Babyの「窓に映る素敵な死に神さん」で下手モニター脇にしゃがんでかがみ込んで。そこなんだ。あまつさえ下の方に向かって手を振る。そうなんだ。

んで、覚えてないけどセットリストがとにかく微妙。って、途中からはもう「どういう曲順と曲選びだったらこのライブがもっとかっこよくなるか」そればっかり考えてたから実際のセットが頭に残ってないというね。旧曲のセレクトが微妙、ゴブリンははまってたけど唄はいい加減手垢にまみれすぎてやしないか、マイファニーもそうなんだけど。SANEも不思議だ、電飾が凝ってたから(歌詞が流れる)ずっとやるんだろうけど、これ聞くといつ崩れるかって気が気じゃないんです、あっちゃんのカタカナ英語にはもういっそ潔さを感じますが。あと何かやったっけ…あー今井ちゃんがブログで得意気にちら見せしたやつ。あれは結局Victims of Loveだったのでした、あっちゃんが、昔の曲を今井がかっこよくしてくれましたとかなんか言って始まってでも何の曲だかさっぱりわかんなくて歌が入ってようやくわかったという。タンゴ調で、へー、って印象。曲の後、「今のはVictims of Loveという曲でした」とか律儀に言ってた。曲がどうこうよりあっちゃんが今井ちんのことを「今井」と呼んだのが嬉しかった。音楽聞いてないファンですみません。

本編ラストが独壇場なのも微妙なところだなー、全然終わる感じしなくて。多分あっちゃんの中では(セットリストはあっちゃん担当だと思い込んでいます)本編とアンコールって意識ではなくてアンコール2まで含めての構成なんだろうな。あれっ、終わるの、って感じのまま終わっちゃって。本編にはくちづけも妖月も月下麗人も入ってなくて。

アンコール1は妖月で幕開け、また紗幕が降りててそこに月の映像がばーっと。月の歌だから月の映像って。あまりにもそのまんま過ぎてちょっとおかしい。それからくちづけか、いっそこれを1曲目にしてもいいんじゃないかと思うんだけどあっちゃんののどがきついのか。高音がつらそうでした。それ以外はとってもよく出てたんだけども。アンコール2でようやく月下麗人、そしてSolarisで締め。あー。まんま前回の初日とおんなじだなあ。

あっちゃんはとにかく壮大な構成でライブを見せたいのねーと思いました。でもそれだったらもうちょっと曲に緩急あった方がいいな。ただでさえ長尺のアルバムなんだし、唄とかマイファニーとか色艶が同じ系統に感じちゃう。Voo Dooの報われなさが不憫。アルバムに入らないどころかライブでもやってもらえないとは。あ、アイコノやったな、アンコールだったはず。あっちゃんが最後まで歌わずに後ろから捌けていったからアンコール1の最後か。

って、ほんとすれっからしのファンだよなあ、自分が何度も聞いてる曲だから飽きたとか勝手な事言ってね。でもこのダサさがバクチクなんだよなあとも思うし、どんだけやっても洗練されないところがいいとも思うし、それでいて完膚無きまでのかっこよさに叩きのめされたりもするし。常に心は揺れるのよ。あなた方が揺らしてるのよ、特にセンターの方。はああああ。バクチク大好きだ。あっちゃん愛してる。

なんか今回はこのまま突っ走りそうな気もします、前回の展開を経た上で敢えて持ってきた構成だし。どうしてもこういう形でやりたいんだろうなあ。それならそれでいいけどね、それはそれで楽しめると思うし。

あ、メンバー紹介してました、あっちゃん以外は誰も想定してなかったみたいな反応に見えたけど違うかな。アニイがくどくてなかなか終わらなくてユータに行くタイミングを掴みかねるあっちゃん、楽しそう。そういえばアンコールで誰もお着替えしてなかったような。まだそこまでは余裕がないのかな。

階段(ステージ奥、ユータとアニイのいるラインはちょっと高くなっててあっちゃんの後ろに階段がある)にこぼれた水をタオルで拭いてたあっちゃんがかわいかった。自分が滑りそうになったからだけどね。自分がこぼした水だけどね。最初の方の曲で歌の合間に上手に向かってなにやら指示を出してて、それがとっても丁寧で一生懸命で。そういうところを愛でていきたいと思います。

【10月20日追記】

あっちゃん指ぱっちん師匠。何の曲の前だったか、踊りましょうね的な事を言って指をぱちぱちっと鳴らしたんだけどそれがまあなんとも小気味よく決まること。こういうの何気なくやっちゃうところがあっちゃん。赤い拡声器も持ってたな、いつ使ったかは覚えてないけど「なんで赤いんだ」と思ったのだけは覚えてる。

ジャンゴ、掛け合いが難しい。あっちゃんは今回やたらと客席にマイクを向けてたんだがジャンゴはちょっと意外なタイミングで、ピーカブーとかビビデバビデブーのところでこっちによこすのです。ボーカルとしてはそこで入ってほしいのかな。なのでジャンゴのとこは手拍子で対応することとしました。ピーカブーのブーは「ブー」じゃなくて「boo」っぽく発声するのにnothingは完全にナッシンなあっちゃんかわいい。

あと、今井ちんがブログに書いてましたが2本目の奈良でいきなりセットリスト変えて開演時間が押したとか。わざわざ謝るぐらいだから30分どころじゃなく相当遅れたのか。つーか、そんなに直前で変えるもんなのか。謎ねー。しかしな、「初日とは違った、イイ流れが出来たと思います」って、取りようによっちゃアンタ、初日乙みたいなことにならんか。いいんだけどね。今度見る時はどうなってんのかなー。

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