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slip into chaos - 日々録(2010年12月18日)

BUCK-TICK TOUR 2010 go on the “RAZZLE DAZZLE” 中京大学文化市民会館 オーロラホール

アルバム発売から2日かそこらで始まったホールツアーも今日が最終日か…なーんておセンチになる暇もなくどたばたして開演時間ぎりぎりに座席に滑り込む。今日は2階1列目のほぼセンター、これは文字通りのベストビュー。あっちゃんとオイラの間を遮るものは何もないのだわっはっは。近くになんか貼り紙が貼ってあるけどなにかしら?目の前の手すりのところにもちっちゃい字で何か書いてあるけどなにかしら?なになに、危ないから身を乗り出したり立ち上がったりするなって?こまけえこたあトゥナイトゥナイなのだよ、チケットにはそんなことなんにも書いてなかったもんねっと上着かけて隠しちゃう。今日はいつもよりちょっとゆっくりめ、15分押しくらいでふーっと客席が暗くなってふわあって感じの声が周りから聞こえてきてた。一応ちょっと遠慮して折り畳んだ座席の上に腰掛けてみる。

場内は元気よく手拍子、ああ、このすてきなオープニングも今日が見納めと思うとちょっと切ないなあ…もやもや煙がBUCK-TICKの文字を形作るところが好き。あそこのところでいつもうきゃーってはしゃいでしまうよ、オープニングの演出でバンドの名前が出てくるのって気持ちがあがるんだわ。幕の向こう、それぞれのお立ち台に光が当たるとみんなわーってなって、メンバーさんが出てくるともうみんなうきゃーうきゃー。この時が一番わくわくしてどきどきしてはらはらしてるかも知れないなあ、オープニングSEが流れ始めてもどこか半信半疑というか、本当にちゃんとライブ始まるんだよねみんないるんだよねとなんか不安で、アニイ、ユータ、しでしこさん、今井ちん、とちゃんと順番に出てきても、あっちゃんが出てくるまではとにかく気が気でしょうがない。何本見ててもいっつもこうです。あっちゃんはセットの後ろ通ってくるから余計にはらはらするんだよ。ほんとにいるよね?って。大丈夫だよね?って。それで出てこないわけがないのもわかってるんだけど、でもその姿をこの目で見るまでは心臓が張り裂けそうになっている。どうにかならんもんか。

果たして幕が落ちるとあっちゃんはちゃんとそこにいて、ステッキくるくるしている。ああああよかったーうれしーと立ち上がると即座に係のお兄さんがどこからともなくやってきて立つなと言う。座れと言う。えええええええええ。まじですかアンタこのツアーのこのメニューでしかも最終日だってのに座って聞けってかそりゃねえよと胸ぐら掴んで懇願したい衝動に駆られたが「係員の指示に従わない場合は退場して頂く場合も」とか「やむを得ず公演を中止する場合が」といった言葉が頭をかすめて、ライブの邪魔だけはするわけに行くまいと自分に言い聞かせて畳んだ座席の上に腰掛ける格好でずーっと聞いてました。そんならそうと前もって言ってくれよ。チケットにはそんなこと一言も書いてなかったじゃないかよ。立っちゃだめって事前にわかってたならここに来るまでになんとでもできたんだよ。このチケットきてから凄く楽しみにしてたんだよ。ああもうなんかもうばかばかばかー。アンコールん時はいても立ってもいられずに立ち上がったけどな。そしたら全然注意されなかったけどな。それはそれでどうかとも思うんだよ、どっちなんだよっつの。仕事するならするできっちり最後まで筋通さんかい。座席の話は以上。

あっちゃんはチェックコートにインナーもパンツも黒、スカートなしでチョッキはあり。チェックのコートを腰に巻かなかったなあ…それが結果的にはよかったんですが。独壇場で取り出したタンバリンが赤かった。殆どMCなしでPIXYまで突っ走り、ようこそとか今夜一晩楽しんでとか。羽虫の宙ぶらり、今日は右手でぶらりんと。好きさ好きさをどうしていいのか歌いあぐねているままに今日まできたなあという印象、そのもどかしさが愛しいのだけどもね。2コーラス目に入る前ちょっと早めに今井ちんの背後へスタンバイ、陰に隠れてカムフラージュした後は何も絡まずにするっとセンターに戻っていって2度目は自分でカムフラージュ。スタンバイが長過ぎて気持ちが萎えてしまったのか。そして間奏では謎の今井ストップモーションピンスポット。わざわざ周りを暗くしてまで。なんなんだこの絵面は。演奏はとってもかっこいいのに笑わせてどうするんだ君ら。今回のツアーはこんな調子で演出がどんどんプラスされていったわねー、ボレロのラストで今井ちんとこにあっちゃんが腰掛けて上向くとこでライトがふわっと当たって消えてくところとか。おいしそうなところを見逃さずにピックアップしてくれてありがとうございます。他にも色々変わっていったなあ…ずっと変わらないのもあるけどね、デッドヒートで懸命に泳ぐあっちゃんとか。後ろの映像見ながら精虫たちの動きに合わせて真剣に泳ぎ続けたこの2ヶ月でしたねえ。そういえば今日は愛の残量で股間ぎゅってしてた。そうだよねそこだよね。でも片道切符でぱっとその手を取り出して見ている。うーむ。どこで買ったのその切符。

ジャンゴの指ぱっちんが鮮やかに決まって気持ちいい。迷い猫は指でとてちてするのが定番になったなー、招き猫したのは一回だけだったか。さすがにこれは違うなと思ったのだろうか。あなたのハートにするり忍び込みでチョッキのボタンの合わせ目に指を滑り込ませていたなあ、チョッキじゃなくてシャツのボタンだったらもっとぐっとくるのですが。そのボタンが外れていたら悶絶なのですが。でもチョッキもかわいいので許す。

いやしかし今日のあっちゃんの細かったこと…チョッキ着ててもウエストが絞れてて。足はもう初日からこれ以上ないくらい細かったけど、身体がこんなに細くなってるなんて。ツアーの大変さをあっちゃんの身体のラインに垣間見た気分です。のどがしっかりキープできてるのも凄い、最終日なのに、2ヶ月25本もやってきたのに艶も張りも満点だ…どんなに節制しているのだろう。あっちゃん大人だなあ。

錯乱は元気だったなー、センターのお立ち台からぴょーんて飛び出すところ、照明が暗くなってるのがイジワル。もっとちゃんと見たいよう。あの時どんな顔して飛び出してるんだろう。今井方向、星野方向、客席方向へと律儀に飛び出すあっちゃんが愛しくてたまらんです。シャンペンシャワーは星野側のシートで浴びてることの方が多かったかな、今日もそうだった。ラストは気合い入れてどしゅっと締め。そんなにリキの入る曲なのだろうか、もっとエロスの香りがするかなーと思ってたんだけども。

エロはVictims of loveに集約されましたわいなあ…イントロから喘ぎ声喘ぎ声喘ぎ声。それも、聞かせるための声じゃなくて感じて出ちゃう方の声なんだ、抑えているのにかすかに漏れ出るようにして。これだけでも十分くらくらしたのに。抱きしめあえば胸はゆらめくで後ろ向いててマイクはスタンドに預けてセルフ抱きしめポーズ、背中に回した手が身体をまさぐるのが見えて細さが際立つ、それだけでもはうはうなのに、慰めあえばそれは儚くで尻に両手を当てて揉みしだく揉みしだく…そっ、そこで慰めあうんだあ…てかもうなんか無理。何かが無理。今井ちんの尻はちょくちょく揉んでたけど自分でこんなんするのは初めて見た…あのひとときは会場中がええええええええとなっていたことでしょう。どうやらその後正面向いて股間をまさぐってその手をパンツの中に入れてたらしいですが記憶にありません。股間より強烈なんだな尻は。…ツアー序盤ではMCで曲解説してたよなあ…タンゴ踊ったりしてたよなあ…えらい変化を遂げたなあ…ごちそうさまでした。

タンゴスワンカでは僕に触んなっつって手を出して前列のみんなに触らせてたな、ちょっと楽しそうに。ちゃんと場所変えて2回やるところが律儀だ。今井ちんとはあんまり絡まなかったけど、モニターの前のとこに腰掛けたりしてなかったかな。違うか。

くちづけも大人バージョンだったなあ、血…血…っていう感じのことを途切れ途切れに言って、おいで、って。演奏が全部ばしっと噛み合って熱の溢れる切ない素晴しいくちづけだった…月下麗人もよかったな、ちょうどアニメのストーリーが佳境に入ってきてて、愛と生と死のやるせなさが交錯しつつ血飛沫があがるような展開になっていて。くちづけも月下麗人も全身全霊注ぎ込んで作られたものなんだなあと…その誠実さを思うと色々こみ上げて参ります。なんていいバンドなんだろうね。

夢幻の前だったかソラリスの前だったか、ツアーももう終わりになっちゃいました、みたいなことをあっちゃんが言ったら客席からやだーって声。そしたらあっちゃん、「やだって言ったって…」って。そうだよね、困るよね。あっちゃんたちもやだーって思ってたらいいなあ。そんな気持ちがそうさせるのか、夢幻では名残惜しそうにたっぷり手を振ってくれてました。あっちゃん大好きだ。ソラリスを歌い終わっても少しの間ステージにいたような。ありがとうってたくさん言ってた気がする、こんなに集まってくれてありがとうとも。

アンコールは妖月から、今日のわかんないは切なげだったなあ…。そしてゴブリンでようやくダッダッダーと今井側花道へ、あっという間にみんなに引っ掴まれてあまり奥には行けず。お着替えしてきた黒コートをひらりっと翻してみんなをぶわっとやってたよ。いいなああれ。ぶわってされたい。その後すぐに星野側花道へも行きかけたけど先客の今井ちんがいたからかステージの端っこで踏みとどまってた。ここでそんな自制が働くのかあ。後で誰もいない時を見計らってちゃんと行くところが律儀だなあ。あっちゃん大好きだ。3曲目はコヨーテで、これがよかった…本当によかった。この曲で手拍子はどうなのかなーっていつも思うんだけど今日はあっちゃんに気持ちを送りたいというか一緒にいたいというかそんな感じが募ってきたのでみんなと一緒に手を叩いてしまった。演奏もよかったし歌もよかったよ、前のツアーの時より沁みたかも…素晴しい曲をありがとう。

アンコール2、何がくるかなーと思ったらマイファッキンだっ。ぎゃおーす。もうしっちゃかめっちゃかになっててステージもあんまり見てなかったかも知れない、でも今井ちんの射精マテリアルしごきは見た気がする。そんなんばっかりか。反省。いや、反省なんかしないぞ。そしてオーラスはアイコノ、名古屋ベイビーズいただきました、ありがとうあっちゃん。

メンバーが去った後、ステージ上の電飾枠になんとトナカイたちに引かれたサンタさんのそりが。なんだなんだこの乙女チックな演出は。We wish you a Merry X'mas. See you next time. そんなメッセージが流れて、ああもう next 'go on the RAZZLE DAZZLE'はないんだなあ…Good night with big kiss! のメッセージを残してライブもツアーも終わっちゃいました。

こんな風に変わっていくなんて全然想像できなかったよなあ…いい意味で期待を裏切るというのはこういうことなんでしょうかね。多分バクチクって永遠に完成することがなくて、その時その時が全てであって全てではない、そういうあり方でいるのが自然なんだろうなあという思いが強くなった。なーんてね。九分九厘あっちゃんしか見てないんだけど、あっちゃんが気持ち良く歌ってる時はバクチクが気持ちいい時なんだろうなと思うんだ。誰かひとりだけ調子いいとか誰かひとりだけのってないとか、そんなんあり得ないもんね。バクチクの曲ってライブでやるには相当難しいものなんじゃないかと思うんだけど、それをやっちゃってこれだけのステージにしてみせるのは外ならぬバクチクだからこそなんだろうなあと、改めて思う。

今回は演出もどんどん変わっていって、演奏との相乗効果で全体の空気が醸造されて行った幸福なツアーだったと思います。変わることを恐れずにチャレンジできるのは信頼があるからだよね。そんな幸福に遭遇できてファンは本当に幸せ。みんなみんなありがとうね。Great Thanks with Big Kiss!!!

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