BUCK-TICK TOUR 2009 memento mori 川口リリアメインホール
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って、まあね、初日ですからね。とはいえ、どーなんだろう、今日のセットリスト。
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ここ数日の花冷えが嘘のように暖かかった日中だが日が落ちると途端に風が冷たくなってきた。18時30分過ぎに川口の駅を出てホールに向うと出迎えてくれたのはダフィーズの面々。あー懐かしい…って、こんなところで懐かしがってどうする。でも、武道館以外でライブ行くのほんとに久しぶりなんだよな。
と、すれ違う人の中に見知った顔が。あーお久しぶりです、としばしお話を。月日の経つのは早いもんですねえ。寒い中お引き止めしてすみませんでした。
ホールに入るとあったかい。なんか列が出来てる。入場の列だってか。うへえ。でも開場はそんなに遅れてないか。粛々と並び粛々と入場する。
座席は3階。リリアメインホールは2階3階の両翼が前にぐっと張り出していて結構な急勾配、その張出部分のセンター寄りの端っこ、すなわち手すりがお友だちのスリリングなロケーション。下手すりゃ落ちるぞ。じっと座っていようか。下手の花道は見えないけどステージ全体と客席の大部分が見渡せるというか見下ろせるなかなかの位置である。
BGMがなんだか柔らかい感じ。耳触りが柔らかいというかな、あんまがしょがしょしてない系のライトげな音楽。と思ったらYMOの「NANGA DEF?」が流れてきた。はて。ボーカルトラックが殆ど聞こえないのは仕様か。次にきたのはまた知らない曲、何かのコンピレーションアルバムなんだろか。
んで貰ったチラシなど眺めてるうちに(ライブハウスの告知あるかと思ってたけどないなあ。フジマキ氏のユニット睡蓮のおっかないチラシが入ってました、これを文庫本のカバーにしろだと。こええよ)がっがーとギターの音が聞こえてきた、19時前頃か。つーことはあと15分くらいかな。と、BGMの陰に隠れて場内アナウンスがかすかーに囁かれてる。これ、場内にちゃんと聞こえてるんだろか。そんなにBGMの音量大きいかなあ。
とかなんとかやってると、BGMの音量が小さくなってじびじびじびという感じの音が…と場内が暗くなる、19時20分頃。
ステージには黒いスクリーンが張られてあったんだけど、それがししーと上るとその向こうに何やら白いでかい、人一人くらい入れるような球体が。むむ。と、そこに投影されるのは地球ですか。映像が回ってる。回ってる。回る回る…回転はえーよ。ゴー☆ジャスか。がーっと高速で回っちゃってなんか白くなっちゃってそこからなんかうにうにしたものとかアンモナイトっぽいものとか見え出した気がする、で、そのうにうにに紛れてメンバーの顔が。このあたりで実際のメンバーも下手から登場し始めてきた。けどセンターに一人足りない。まさか。そのまさかですよ奥さん。
盛り上がるオープニングSEをバックにあろうことか球体が上からめりっと裂けて中から飛び出すあっちゃん…ほんとに飛び出してきた。ひょいって。桃から生まれた桃太郎ですか。どなたの発想ですかこの演出は。どなたでもええがな、誰も止めんのか。裂けた球体の残骸はずるずると後方に引っ張られて行きました、それをいかにもぎこちなくまたぐあっちゃんのぎこちなさときたらアンタもう(なんだか山田悠介みたいになってますがほんとにぎこちなかったので)。ひょいっと飛び越えてるんだけどぎこちないんです。って、今何回ぎこちないって言ったかしら。そのくらいぎこちない。
で、そのぎこちなさは全編通して続いてましたわー。SEの感じからアンファンテリブルにいくのかと思いきや1曲目は真っ赤な夜。うーん。そうなのか。アルバム聞いた時にアンファンテリブルが1曲目かなーと思ってたのもあるんだけど、SEから曲への繋ぎがなんかぎこちなくね? つか、音がダンゴ虫状態でごしゃっと耳に入ってきていてこりゃもう演奏がどうのとかじゃない、雰囲気ですよ雰囲気、バンドの醸し出すグルーブ感ってやつですか、そんなんで楽しめれば、という状態だったんだけど、それがツアー初っぱなから醸されてるのはあんまり見た事ないバンドさんなんでね。真っ赤な夜からアンファンテリブルも特に何もなくぶつ切れて始まって。うーん。
アルバム聞きつつ「これライブで演るには難しそうだなあ」と思ってたんだが実際聞くとやっぱりそうで。ノリのいい曲ほどノるのが難しい。なんなんだろうねこれは。いえ、楽しいんですよ。好きな曲多いし。でもねー、アルバムで聞いてて好きな曲とライブで聞いて好きな曲もまた違うんだよなこれが。だからついつい行く本数増えちゃうんだよなー。困るわねー。
3曲目はお尻がゆらゆら、スケベ大王はまだ覚醒していないようであんまりお尻をアピってくれてはいなかったような。いや、このあたりまでは結構がんがっていたように見えた、自分を奮い立たせていたのか実際にノっていたのかはわからんが。それが、いきなり次にBaby,I want you.がきちゃって、あれーと面食らってたらなんか魔王の様子が。急に我に返ったみたいにステージの奥まったところに引っ込んでいって内省してるみたいにしんとしてた場面があったんだよな。ステージ前方はお立ち台なしでモニターとスイッチ類のみ、後方はドーナツを半分に切ったような形の台になっててその両端にドラムとベースが乗ってる格好、そこから内側に向って4段ほどのちっちゃい階段が向かい合ってついてる。この階段がほんとにちっちゃい。かと言って飛び下りるにはちょっとアレかなーという感じの微妙な高さ。そのうち誰か落っこちるんじゃないでしょうか。気をつけてね。今日も台の上でつっかかってた人がいましたが。さも忌ま忌ましそうに、自分に非はないとでも言いたげにつっかかったあたりを睨みつけていましたが。猫のやることじゃねーか。で、そのドーナツのアニイ方面に向って魔王がなんかね、しんみり立ってたんです、Baby,I want you.の最中に。あれー。リハーサルじゃないよー、お客さん入ってるんだよー、と言いたくなりましたが、まあ初日だし。公開リハーサルと思えば。いやいや。でもまあ。
って感じでそっから先は「あれー?」「でもまあ」の連続で。曲がなー。繋ぎがなー。旧曲のセレクトも入れどころもなー。だってかなり早いうちにmemento moriやっちゃって。それも炎の特効つきですよ。びっくりしたわ、いろんな意味で。その前がそうかMessageか、静かな曲だから座って下さい、この先長いんでとか言って。で、言われた通りにみんなして座ったら、ありがとうとか言ってたような。そう、今回は口数が多かった。それだけ曲間が空いてるってことだ。それも、MCのタイミングが合わなくて演奏にかぶる事がしょっちゅうあった。まあ初日だからね。そんな感じでMessageが終わってぱちぱちぱち、そこでなんかSE的なぼよぼよした音が流れたのがこの時だったかな、んで唐突に炎がぼふっとあちこちから出てきてmemento mori。えー。なんかもったいなくね? もっと勿体つけて後半に持っていった方が良くね? というのがオイラの好みなんだけどなー。んでその後がまた唐突にアリス。えー。ただでさえ今回今井詞が多いのによりによってこれかあー。わからん。客席は盛り上がってるけど。
謝肉祭-カーニバルもやった、仮面じゃなくてドクロ手に持って。えー。そんなベタな。曲終わり、ドクロを両手で持って客席に放り投げるフリをする43歳男子。いいよいいよ。その後椅子(これがまたしょぼい)を引っ張り出してきてとろけるようなアブサン。うーん。ここらではもう上着脱いでバーテンダー風。そうだ、衣装は黒のぺらぺらのロングコートに白いドレスシャツ?with蝶ネクタイ、えんじ色のベスト、ボトムは黒だけどサイドにライン入り。ダサいんだこれが。バーテンダーっつーかドアボーイっつーか。いんちきマジシャンと評した方もいらっしゃいました、確かに出だしはイリュージョンだったもんなあ。コート着てる時はかっこいいなと思いましたよ、この子はやれば出来る子なんだと。あっちゃんかっこいーと。でも上脱いじゃうと上半身の大きさが妙に目立つんだよなー。コートのシルエットならきれいに収まるのになー。バーテンさんはドクロを椅子に置いたりしてせっせとお給仕に余念がないようでした。どうなんだろうこれ、ご本人は入りやすいんだろうか、このムードに。見てる分には面白いですよー、小道具キターって感じだから。
あと本編では「僕の好きな曲を演ります、coyoteという曲です」としゃっちょこばった解説を。ここでユータがウッドベースを使ってたらしいのですが記憶にありません、すみません。まさかそんなでかいものを見逃すだなんてと思ったけど、なんか気がついたらあっちゃんしか見てなかったんだよう…なんてこったい。いや、今井さんも見たぞ、足元が赤くて、サンダルかと思ったんだけど良く見たらありゃ草履か? 赤地に黒い鼻緒のようなものが見えたでの。てえことはタビックスとか履いてたのか? 足はよく上がってたわー。普段からあんなことしてるんでしょうか。髪がまとめてアップにしてあったのでお花を活けるオネエマンズかと思いました。この人が向うのは花器じゃなくてテルミンとかマイクとかだけどな。歌は結構歌ってたような。
でまあとにかく「あれっ?」って感じで本編が終わって。あれ、これで本編終わり?っていう。何がラストだったのか覚えてもいない始末。ジョナサン? ブンブンブン? アイアイラブラブ?
アンコール、これがまたびっくり、まさかのFLAME。ほえー。でもって絶界。あのねえ、ここでのあっちゃんは可愛過ぎます。両手を後ろ手に組んでさ、足をこう交互に後ろから弧を描くようにしてうふーんうふーんって感じでステージ奥から歩いてくるんだよ。反則通り越してるだろこれは。おまけにステージ上でかごめかごめ花いちもんめする43歳男子二人。どんだけ可愛いんだあんたら。律儀なあっちゃんに律儀に付き合う今井も可愛いよ。あっちゃんの動きはともするとエンヤトット的っつーか、ターボジャムでいうところのカポエラステップみたいっつーか、言っちまえば基本ガニ股なんですが、それを閉じるべき方向に動かすと途端に可愛くなるよなあ…神秘だ。ガニガニしてても可愛いけどな。そしてこのかわいこちゃんはアンコールのどこだったかで楽器隊の準備が出来てないのに(目撃者の証言によればしでしこさんがステージ上にいなかったんだそうです、記憶にありません、すみません)曲に行こうとして「間違えました」と言って客席から「あっちゃんドンマイ」と言われて「よく聞こえなかった」と言ってもう一回ドンマイと言わせて「どん…まい…」と言ってみたりしてなんなんだこれは。どうかしてる。どうかしてるな。そして何故かツンドラ。何故だと思いつつあのイントロ聞くと両手が上がってしまうのは仕方のないことであります。マイクスタンドに変なものが絡まっていたのはこの時だったか? いつも華麗なマイクスタンド捌きが今日はへっぽこで、ステージを使い切れてないかのようにマイクスタンドもあっち行ったりこっち行ったりしてて、奥から客席方面に向って投げたりもしていたんだが(危ないよ)、そのスタンドを持ち上げた時に足元に黒いずるずるしたものが引っかかってて、それをふいふいっとぶん投げて歌の動きにごまかしつつ取りに行ったりしていたぞ。小道具だったんだろうか。マダームな感じの帽子も出てきたよなあ、あれもアンコールだったかね。
一度目のアンコールが終わってみんなが引っ込む時にアニイがドラムヘッド投げてた、サイン入りのやつ。あんまり飛ばなくて5列目くらいに落ちてたような。
でアンコール2、出てきた今井ちゃんが(今井ちゃん呼ばわり)アニイ側の階段に腰掛けてるなーと思ったらセレナーデ。うっひょう。ちょっとためてからユータ側の階段に腰を下ろすあっちゃん。うっひょひょう。なんだこの微笑ましい43歳男子二名のいる光景。ここのところちゃんとおさえてくれてますか写真の人。なんかもう、あーよしよしって感じ。いーよいーよ君たち。かいぐりかいぐりしてやりてえ。そんでGALAXY、HEAVEN。HEAVENの時に後ろのスクリーンに(縦長の5面のスクリーンがあっていろいろ映像流れてたんだけどあんまり印象に残ってない)PVのと同じ光景が。あー。これがオチか?と思ったけどそうでもなかった、ラストは今井ちゃんがみゅいみゅいやって音出しっぱなしで去って行って、そこに真っ赤な夜のイントロが被さってきて、あれれ?って感じのままじわじわ客電が点いてきてなし崩しに終了。21時30分頃。
そんな感じでとにかくぎこちなかった。今日はあっちゃんが畑も飛ぶ飛ぶ家も飛ぶってな勢いで歌詞が飛びまくりで(ROMANCEで絶句した時には驚いた)、余裕なくはないけどありでもないという印象。いつもツアー初日はこんなもんかなーという気もするけれど、これまではパズルのピースは揃ってるんだけど何がどこにはまるか誰も分からないまま手探りでやってって、このピースがそんなところにはまるんだー的な「おっ」と思わせる展開があって終盤には完全に一枚の作品として楽しめる、みたいなツアーの流れだったように思うけれど、今回はひょっとしたらピースが足りてないんじゃないか、逆に違うのが混ざってるんじゃないかという、そんな混沌とした感じ。これがどういう風に七転八倒していくか、じっくり見届けるのはさぞかし面白いだろうなあ。って、なんで20年以上やってるバンドにこんなハラハラ感とか面白さを感じるんだろか。つーのもアレだな、ちょっと離れてみたのが自分にとってはよかったのかも知れない。これがね、デビュー時期とかその前とかからずーっとひたすら見守ってきてる人ってのは本当に凄いと思う。愛だよなあ。世の中ラブアンドピースなのね。
なんか罵詈雑言並べてばっかりのような気もしますが、あたしゃ好きですよ。やっぱり面白いと思うもん。年取ったり病気したりとかであたしも丸くなったのかしらねえ、って自分で言うなって話だしちっとも丸くなっちゃいねえって気もそこはかとなくしないでもないですが、好きだと思うものに時間費やしたり何かを注ぎ込むのは楽しいな嬉しいなと思うわけです。甘い水には誘われろってんだよなあ。うん。そんな感じです。
あ。終演後に聞いたところによると(構って下さった方、ありがとうございました)あっちゃんには髭が生えていて今井の右頬にもなんか描いてあったとか。今日の写真、アップのやつがすんげー見たいです。写真担当の方、よろしくお願いします。