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slip into chaos - 日々録(2014年06月)

2014年6月15日(日曜日)

『或いはアナーキー』聞きました。

初めて聞いた時の感想は「今井さんどうしちゃったの」でした。歌詞カード見ながら二週目聞いて浮かんだ印象は”迷い子”は今井なのかなということで。面白うてやがてかなしきというやつでしょうか。で、繰り返し聞けば聞くほどに混乱というか動揺というか困惑というか。嫌いじゃないんだけどどうしたらいいのかわからない。楽になりたい、でも答えが欲しいわけじゃない、みたいな。うーん。

  1. DADA DISCO -G J T H B K H T D-(サブタイトルもうやめて)

    アルバムど頭が今井ボーカルかよ!と思いきや櫻井さんのボーカルの振り切り具合に支えられて救われる。にしたって"I'm a lonely boy"ってさあ……。

  2. 宇宙サーカス(いきいきエロおやじ)

    歌前の吸気音からしてやばげです。見えるんだろうなこういうイメージが。はっきり。くっきり。まったく。”もっと深く深くさあランデヴー”の「さあ」がすごい。吉増さんの奄美フィルムの”これが恋の手本だぜ”の「ぜ」みたいな力。男性の挿入時の快感ってこういうのなんだろうか。温めたバターナイフが入っていく感じだよ、すごいねえ。

  3. masQue(櫻井さんのおべっかステキね)

    出だしのメロディでぱかーんとくるのがライブで大変じゃないかと心配してみたり。それに合わせて言葉も思い切った。タイトルをマスカレードにしなかったのはISSAYさんと被るから?律儀。

  4. Devil'N Angel(育 児 ス レ で や れ)

    アルバム聞き出して五日目くらいのところで曲目思い出していたら13曲までしか出てこなくて最後まで思い出せなかったのがこれだった。何の感慨も無い。インタビュー読まないと何のこと言ってるのかわからない歌詞とかやだなあ。

  5. ボードレールで眠れない(いまい吐きそうになってんじゃねえか)

    一番問題。羽虫、ミステイクときてこの流れ。曲調的にはボレロまで遡るか。マーメイドに対抗して作った太陽ソングじゃんと嘯いて目を逸らそうとしましたがあつし会の折りに「そうじゃないでしょ」と現実を突きつけられ……あああ。思春期のリビドー持て余してる機関車状態の男子か。いくらなんでもこじらせすぎだ。早く楽にしてやれ…”楽になるさ灰のように”……でも次の曲で”灰は灰に”って言われてる……ああー。

  6. メランコリア(「いつものやつ」とかお通しで出てきそうな間違いない感じ)

    シングルで歌詞カード見てたまげた、”場面は‥”て。どんだけストレートか。

  7. PHANTOM VOLTAIRE(堂々たる顔役の矜恃)

    歌詞カード見てびっくり。詩か……。四半世紀、笑っちゃうって、どうせ帰れる場所は無いって。どうせ明日なんてこない、このまま続くのかな。素敵な夢だ。

  8. SURVIVAL DANCE(おいパンダ踊り出したぞ)

    鈴木センセとアキセンセに踊ってほしい(BLダンスコミック「10DANCE」)。しでしこさんも相当自由だよな。

  9. サタン(ギターがいやらしい)

    セェーックス……ありそうでなかった。新機軸。こういうのやらせたらほんとピカイチだわなあ。あっちゃんはベッドでするよね……つーかサタンというよりインキュバスか。あんなのに夜な夜な誘惑されたら身がもたん。そういう存在なんだけどね、想像上の。いやいるけどね。あれ、これ現実じゃないの。うーん。まあいいや。こまけえこたあいいんだよ。

  10. NOT FOUND(きれいなメロディーなんだけど)

    あっちゃんの歌詞聞きたかったな……つーか今井さん大丈夫なんだろうか。計算してやってるんならいいけど。あまりにも空虚な光景で。今井詞曲を聞くと心がざわざわする。

  11. 世界は闇で満ちている(ボヘミアンラプソディーかと)

    いつママミアママミア言い出すかとはらはらしたけどそんな重厚じゃなかった。つーかほんと今井さん大丈夫なんだろうか。

  12. ONCE UPON A TIME(全国学校音楽コンクールか)

    アリス系。苦手だ。”俺たちは何をみつけたんだろう”って勝手に一緒にされとる(されてない)。マジで今井さん大丈夫なんだろうか。”悲しみを抱いて”って。何があったすか。

  13. 無題(櫻井さんの肚の据わりっぷり)

    宮沢賢治の「春と修羅」を連想した。言葉と音からかな。迷いや後ろめたさがない。謙虚さと傲慢さ、虚無と混沌、踏み込むことの危険を承知で全部飲み込んで全部吐き出した血まみれの産声。ようこそあっちゃん。ここで会えて嬉しい。「Schiz・o幻想」っぽいフレーズにあれって思うけど、あの頃とは違うんだということを敢えて?だとしたら今井も侮れない。

  14. 形而上 流星-metaform-(美しい)

    初めて聞いた時は少女を思い浮かべたけどアルバムで聞いたら印象変わってきた。”ラララ ララ ララララ‥”は何の讃歌だろう。とても誇らしい。

しばらく曲順通りに聞いていくうちに飛ばす曲が決まってきちゃって、なんかやだなあと思っていた頃にコラボ企画をやっていたカフェマンドゥーカに行ったところ店内ではアルバム曲がランダムに流れていて、そうやって聞くとまるっきり新鮮になんだかすんなり聞こえてきて、それ以来うちでもランダム再生するようにしたらだいぶ聞けるようになってきて。

(カフェマンドゥーカではシングルの初回特典映像が流れていたんだけどその映像が映し出されているスクリーンの真下の席に通されたもんで、あっちゃんを下から見上げるシチュエーションにいけないわと思いつつぞくぞくしてしまいました。これが背徳感というやつなのかしら。いやあいい経験だった)

で、感じることはあっちゃんの精神的ガタイのよさと今井さんどうしちゃったのということで。

あっちゃんは歌詞も歌も一貫してぶれなくむらなく一気に加熱、って最近の高性能炊飯器か。櫻井敦司特有の甘みと粘りけと噛みごたえがあってたいへん美味しく頂けます。

今回も苦痛が歌われているけれど、あっちゃんの表現する苦痛は受け手に苦痛を与えるためのものではないよね。対象に対して純粋であろうとすればするほど表現として昇華されていく、その結果、根本となった苦痛そのもの、あっちゃん自身にもカタルシスが得られればいいなと思う。

それにしてもこの芯の太さ、肚の据わりっぷりときたら。今井がどうかしてる分、自分がしっかりしなきゃって野生で感じたのかなあ。あっちゃんの目には今井は今でも華奢とか可愛いというふうに映っているのか……イエノミで言ってた「今井さんは今もかわいらしいけど」なんて冗談に聞こえないもんなあ。いいですけどね、仲がいいのはいいことですよ。って夫婦か。どっちがダンナだ。くそっ。あつしは内助の功か。アイムアロンリーボーイと嘯く駄々っ子への眼差しなのかこれは……。

そういえば雑誌インタビューで2011年に六本木のシュルレアリスム展に行ったと話していましたが、これ国立新美術館のシュルレアリスム展のことかと思うんだけど、会期が2月9日から5月15日までなんですね。2回いったうち1回目は開催されたばかりと言ってますけど、バクチクはこの年は1月22日からスタンディングツアーで震災前の3月6日までほぼ毎週ライブで2月11日は金曜日の祝日で札幌、13日の日曜日は仙台。その合間を縫って足を運んでたんだろうか。めんどくさがりだとか盛んに言ってるけど自分が好きなものには躊躇なく動くんだなあ。また新しいあっちゃんに触れた気分。これと思ったものには真摯に情熱を注ぐよね……表現もまっすぐだからデッドヒートで精虫アニメ流したりコスモスで歌詞映したりするんだよね……ああなんて愛おしいんだ。

あと、今回のアルバム聞いたり最近のインタビュー読んだりしてると、昔のインタビューやテレビなんかで「ちょっと向こうのロマンス」とか「死のもっとその先」とか言ってたことが、なんとなく、こういうことなのかなあって思うような気がするような気がしないでもないかなーという感じがしたりして。単純に「これ」っていうのじゃなく、それはそれとして続いていくみたいな。ねえそれってバクチクじゃんね。あっちゃんがやりたいのは今も昔もバクチクなんだって、そんなふうに考えたらなんかもうね。生きててよかったと思うよね。ほんとに。

で、問題は今井なんだよなあ。あれかしら、子育ての悩みとかあるのかしら。うちの子夜泣きがひどくてさーとかあっちゃんに相談したりしてな、んであっちゃんもあーうんうんとか言ったりして。うおお。でもヒデには相談しなさそうだ。なんつーのかしら、親になってショックとか受けてるのかしら。世界観が変わったとか自分が子供じゃいられなくなったことに衝撃受けたりとか。

だってあまりにもおかしいんだもの……太陽なんかいらないとか悲しみを抱いてとか花言葉は不在とか……「世界は闇で満ちている」なんか聞いてると、繊細な自意識満タンの中学生が童貞喪失したのかと思うよ……ほんとにどうしたんだ今井。安心して聞いてられんのDADA DISCOくらいだよ。ってそれもあっちゃんと一緒に歌うの前提で書いてるよな今井。ぎいい。やだー今井にリソース割くのやだー。

曲調はオールドスクール的だけどやっぱりバクチクだなあってなっちゃうんだけど、そのバクチクらしさってのはなんなんだ……なんなんだっけ……。

といった具合で未だ混乱の中にあるわけで、こんなの初めてなんだよなあバクチク聞くようになって。十何年聞いててこういう感覚になるなんて……それはそれですごいよなーしあわせなのかも知れないよなー。ライブで聞くとまた変わってくるだろうから、しばしこの不思議な感覚に身を委ねることとしますか。うーんうーん。

2014年6月26日(木曜日)

初日の八王子行ってきました。うーん。

物販は見違えるようでしたよ、ほんとに開演2時間前に列が動いたもんね。ディスプレイもちゃんとしてるし販売もスムーズだし。専門のところに委託したんだろうなあ。社長の英断に拍手喝采、これなら気持ちよくお金注げるってもんですよ。とにかくみなさん大事なく、つつがなくよいツアーになりますように。

2014年6月30日(月曜日)

栃木行ってきました。あっちゃん凄い。twitterに投げたこととかぼろぼろ漏れてるけど気にしない。トキハナテ!

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